失われた夜の夜

失われた夜の夜 (創元推理文庫)

失われた夜の夜 (創元推理文庫)

失われた夜の夜、読了。すごく面白かった。
舞台はマルセイユマルセイユ中央警察の刑事ファビオは、幼なじみのマニュとウーゴとは、20年前に袂を分かっていた。刑事と犯罪者。その二人が次々と殺された。生きる世界は違っても、少年時代の友情は消えることはない。二人の死について調べ始めた彼に、心惹かれていたアラブ人の娘失踪の報が届いて、、。
というようなストーリー。
作者ジャン・クロード・イゾは、この作品に続いて、マルセイユを舞台とした“マルセイユ三部作”を発表し、人気シリーズとなったのに、2000年に54歳で他界してしまったらしい。残念。
この続きの、マルセイユ三部作のあと2作を読みたい!翻訳早く誰かしてくれないかな、、。
マルセイユは、青い空とからっとした暑さが印象的な街だったけれど、確かに、パリと比べてもアラブ人や黒人がとても多かった気がする。人種のるつぼとなっている街。
「アラブ人や黒人は出て行け!」と叫んでいる人たちが、実はもともとアルメニアからの移民だったり。
フランス人、イタリア人、スペイン人、アルメニア人、アラブ人、いろんな人たちが集まって生きているだけに、さまざまな摩擦があり、景気が悪くなってくるとますます険悪になって。
そんな街の様子が、舞台になっていて、そこで起こる事件の展開にどんどん引きつけられて、最後はもう集中して読破した感じ。面白かった。
この本が原作になって、アラン・ドロン主演の『アラン・ドロン刑事物語(原題はファビオ・モンタル)』というドラマになったらしい。そう言えば、数年前、NHKで放映していたのをちらっと見たような、、。ちゃんと見ておけば良かった。ミステリ・チャンネルでこの夏放映されていたのに、見逃していた!がっくり〜。またやってくれないかしら、、。
パリ砂糖漬けの日々―ル・コルドン・ブルーで学んで

パリ砂糖漬けの日々―ル・コルドン・ブルーで学んで

で、今読み始めてるのがこれ。
この人、元朝日新聞の記者だったのに、すっぱりやめちゃって、単身パリに渡ってル・コルドン・ブルーでお菓子作りを学んだ、という異色の経歴の人。なかなか面白そう。お菓子も美味しそうだし。