水時計

水時計 (創元推理文庫)

水時計 (創元推理文庫)

なかなかよくできたミステリーで、とっても面白かった。
あらすじはこんな感じ。

11月、イギリス東部の町で氷結した川から車が引き揚げられた。トランクには銃で撃たれた上、首を折られた死体が入っていた。犯人はなぜこれほど念入りな殺し方をしたのか?さらに大聖堂の屋根の上で白骨死体が見つかり、敏腕記者のドライデンは調査をはじめるが―。

ストーリーは、三つの事件を軸に進んでいく。今回車の中から発見された遺体の殺人事件。そして、30数年前の強盗事件。それから、数年前、主人公ドライデンが妻と一緒に遭遇した自動車事故。その絡み合った三つの事件を少しずつ解きほぐしていったところに、事件の真相がだんだん見えてきて。複雑だけれど、ドキドキしながら読み進められるとても面白いミステリーだった。事件の謎を解き明かす一方、この地方は大雨による洪水の危機にもさらされたりして。小説が佳境にはいるところまで、ぐんぐん引きつけられる感じ。途中「えっとこの人誰だっけ?どこがどうつながってるんだっけ?」とぼけた私が悩んでいると、三分の二くらい進んだあたりで、主人公ドライデンが、今わかっていること、今疑問なこと、などを列挙してまとめてくれたので、すごくわかりやすかった。実は、最後の最後まで別の人を犯人と思っちゃってた私はすっかりだまされていたんだけど、、。
この作品は、作者ジム・ケリーのデビュー作らしい。デビュー作でこんなに完成度の高い作品を書いてるってすごいなあ。ドライデンを主人公とする作品は、この後も引き続き発表されているらしく、それが翻訳されたらまた読みたいな。楽しみ。

1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

ということで、水時計が読み終わったので、他にも読みたい作品読まなくちゃいけない作品があるんだけど、まずは一番読みたかった「1Q84」の続きを読み始めた。いや〜。いきなりドキドキわくわくで。やっぱり面白い。