- 作者: 星野智幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/06
- メディア: 単行本
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マクドナルドで隣の男の携帯電話を手に入れた俺(おれ)は、出来心でその本人になりすまし、持ち主の母親に振り込め詐欺を行う。しかし、その母親は俺を本当の息子と思い込み、次第に俺は「その男」になっていく。この現象が徐々に拡大し、俺が果てしなく増殖する物語。
俺の職場は「メガトン」という家電量販店。俺は「メガトン」こそ自分の居場所だと思っていたが、俺が別の俺と入れ替わっても業務は回り、ただ果てしない日常が続くことに気づく。俺の存在は常に希薄で、いつでも「誰か」と代替可能な存在だ。しかも、「メガトン」には分かり合えない意地悪な上司が存在する。社内では同調圧力が強く、みんなが特定の人間をバカにすることで、ギリギリの共同性が保たれる。
俺は「メガトン」の居心地が悪くなり、複数の俺との共同体を構成しはじめる。彼らはその場所を「俺山」と名づけ、次第にそこがかけがえのない居場所になっていく。
確かに、典型的な今時の20代って感じの主人公。見た目の雰囲気が亀梨君って、イメージにぴったりとは思うけど。この作品をどういう風に映像化するのかな。三木聡監督だから、面白く作ってくれるかも、、。