おはぎが晩ご飯??


東京に引っ越してきた20数年前のこと。スーパーのお総菜売り場でなんだかビックリしたことが有った。おはぎって、普通にお稲荷さんとかお寿司の横に、食事として?売られてる。え?おはぎってお菓子でしょ??ってすごく疑問に思った。大阪にいた頃には全然気づかなかったんだけど、大阪でもおはぎってお総菜売り場に売られてたっけ?自分ではいつも和菓子屋さんで買うので、お総菜売り場にあること自体かなり違和感だった。でも、、おはぎって食事代わりに食べる地域?もあったりするのよね。

夫も私も福岡県出身・在住です。夫の両親と同居し、子どもは娘一人です。
以前に、「今夜は私が夕ご飯を用意するわ」と夫の母が言ってくれたのでありがたくお任せしたら、ご近所のおうちからお裾分けでもらったおはぎ10個。それだけ。
つまり、一人二つずつ。しかも甘い物が夕ご飯!?と、びっくりしました。足らないでしょうからちょっと作りますね。と言って台所に立っている間に私の分のおはぎは無くなっていました。やっぱりおはぎ2個だけなんておなかすくはずですよね?
おはぎは充分に夕ご飯になります!というご意見聞いてみたいです。

上記は、新聞の質問コーナーに載っていた質問。それに対する回答を見ていたら、お彼岸には、おはぎ(ぼたもち)を夕食メニューにする家庭ってやっぱり結構あるんだ、、とびっくり。おはぎだけをご飯にするケースがあったり、おはぎを主食に汁物やおかずがついたりするみたい。確かにおはぎって中がご飯だから、ご飯にならないことも、、ないか。ただ、いくら甘党の私でもやっぱりおはぎが晩ご飯ってのはちょっと厳しいかも。北関東、茨城県や栃木県の一部地域では、白いご飯にあんこをのせて食べる地域があるらしい。お友達の知り合いも、親戚がその地区で、そこのお宅へ行くと、お茶碗のご飯の上に、あんこをたっぷりのせられて(相手はサービスのつもり)げんなりするんだって。
私はかなり甘い物好き、餡子好きを自負していたけど、やっぱりまだまだ修行が足りないかあ。ご飯の代わりにおはぎや、ご飯に餡子をのせるのは厳しいもんなあ。まあ、昼ご飯にあんパン食べたり、餡トーストを食べるのはOKなんだから、やってできないことはない!という気がするけど。
こんな話をネットで拾い読みしてる時に知った作品、山岸凉子の短編漫画、「恐怖の甘い物一家」。これって山岸さんの実家の実話らしい。お彼岸には晩ご飯がおはぎだったり、お兄さんの食パンの食べ方は、バターも何も塗らずに砂糖をかけるだけだったり。そんな一家の中で幼少時をすごした山岸さんは、漫画家となり上京して、初めて自分の家が異常な甘い物好きだったことに気がつく。一家の中で唯一の甘い物嫌いだった山岸さんは、なんでもお砂糖を入れる家の食事が苦手で、結果すごく偏食になってしまったらしい。生卵にも納豆にもカレーにもお砂糖を入れなくていいんだ!というのを、アシスタントさんに教えてもらったそうだ。まあ、子供の頃って、自分の家がすべての基準になるもんねえ。そこで自分だけ甘い物嫌いだったら、結構いろんな事が苦痛だったかも。そんな中であの漫画の才能を育てていったんだ、、なんて思っちゃった。それにしても人の嗜好や甘い物の世界ってまだまだ奥が深いなあ。