ツール・ド・フランス2013〜第100回記念大会スタート


いよいよツール・ド・フランスの第100回大会が29日の土曜日に開幕した。やっぱりこれが始まらないと夏が始まらないなあって感じ。今回は100回記念大会ってことで、jsportsも中継に力が入ってる。なにしろ、いつもは日本のスタジオで衛星画像を見ながら中継してるんだけど、今回は中継スタッフが現地に行って生中継!なんてやってるから。すごいね。
jsportsのツール・ド・フランスの中継。初期の頃、10数年前からずっと毎年見ている。昔は、フジテレビの青島さんが時々やってて、彼の中継がすごく好きだった。彼はフランス語ができるから、フランス語のインタビューや中継情報を拾うのもうまくて。まあ、そんな青島さんのツール中継も、もうだいぶん前の事で、彼がやらなくなって10年はたつかも。しばらく、ツールの中継ナビゲーターに不満を持ってる時期もあったんだけど、今は、サッシャの中継がすごく上手で聞きやすい。彼はヨーロッパの事にすごく詳しいので、中継を聞いててとても楽しいし、独語はもちろん英語も完璧、その上仏語も結構できるみたいで。だから、インタビューのいろんな言葉を拾ってくれるのがうれしい。解説者の方は、わりとスペインやイタリアのチームで活躍していた人が多いので、スペイン語やイタリア語はわりと拾えてたんだけど、サッシャが加わる前は、ドイツ人が勝った時のインタビューがガン無視だったので、それはすご〜く変わったところだな、と思う。ツールにしても、ジロにしても、ヨーロッパの自転車レースを見てると、やはりヨーロッパって多言語文化だなあと思う。で、それを一応尊重してるので、優勝者がイタリア人の時は、イタリア語、スペイン人の時はスペイン語、ドイツ人の時はドイツ語、とまずは母国語で話させるから、いろんな言葉がきけてすごく楽しい。一応、ツールは国際大会を意識してるので、母国語の後、英語でもインタビューしたりするんだけど、やっぱり母国語で話してる時の選手の興奮具合が全然違うので。いろんな気持ちが直に伝わってくる母国語でのインタビューは、ヨーロッパの自転車レースならではだなあって思う。でも、もし新城選手がステージ優勝なんてやってくれた時には、日本語でインタビューしてくれるんだろうか?まあそれはないよね。たぶん。フランス語になるだろうなあ。フランスのチームだし。

今年は新城が出るのか出ないのか、直前までわからなかった。今年は出れないんじゃない?なんて噂もあった。6月23日、大分で行われた全日本選手権ロードレースで優勝して、その結果も評価されて出場が決まったんだから、本当に直前の決定だよね。で、大分からとって返して、29日にはコルシカ島でスタートラインにたってるんだから、新城、すごいなあって思う。しかも、日本でチャンピオンになったので、特別デザイン、日本チャンピオンジャージでツールを走ってる。この日の丸デザイン、めっちゃ目立つよね。毎日カメラにチャンピオンジャージが映って、かっこいいよ、新城。いつかステージ優勝してくれたら、この上ない喜びなんだけどね。
今年のレースは、コルシカ島スタートになった。コルシカ島と言えば、フランス2のニュースをよく聞いていた頃に、独立運動関係でよくテロのニュースがあったけど、もうそんな平和になったのかな、、としみじみ思ってた。でも、jsportsの中継スタッフによれば、やはりかなりテロを警戒していたらしく。そんな微妙な緊張感の中、第一ステージで思いがけない事件をやらかしてくれた人たちがいたんだよ〜。

レースのゴールが、もうあと15分後くらい?って時に。すごい爆音とともに、ゴールゲートにチームバスが突っ込んだらしく。jsportsの中継スタッフは、「爆発音!!!」って思ってビックリしたらしい。もしかしておそれていたテロが起きた?と思ったら、なんとバスがゲートに突っ込んで、抜けなくなっちゃって、その場から動けなくなっていたらしい。どうも慣れない現地警察の誘導ミス?だったとか。それにしてもゲートの高さを見ればバスが抜けられるかどうかわかりそうなもんなのに。それで、いきなりの大混乱。このままではゴール地点が使えないってことで、急遽ゴール地点が3キロ手前に変更になることになり、それが無線でチームへ、チームから無線で選手に伝えられることに。でも、そんな突然ゴール地点変更されて、選手たちにわかるわけ??ゴール地点の映像を撮ろうとしていたカメラマンはダッシュで走って移動するし。ところが!その後、どうにかこうにかバスが、挟まったゲートを抜け出してバックし、無事ゲートは元通りに。それで慌ててもう一回ゴール地点が元に戻されて。それって、もう選手たちがゴールしてくる7〜8分前くらい。どうなってるねん??って感じ。大混乱もいいところ。そんな混乱のせいか、ゴールの近い場所で、大規模な落車があるし。選手たちが気の毒だった。優勝は、落車に巻き込まれずにすんだスプリンターのキッテル。彼が、インタビューで「バスの事故で、一回ゴール地点が変わって、また元に戻りましたけど、どうでしたか?」と聞かれて、「え??バスが??そんな事あったんですか??(←思いっきり目が点になってた。笑えた。)全然知らなかった。」と答えてた。ほら、、やっぱり。もうゴール近くなると、無線外してる選手も結構いるんだから、ゴール地点を急に変えたりしたら、大混乱になるよ。なんとかぎりぎり元の地点に戻せてよかったけど。やっぱり何かあるよなあ、、自転車レース。選手たちがゴールに迫ってる時に、バスがゴールゲートに激突、なんて日本では考えられないよなあ、なんて思った。ま、そこが面白いっちゃ面白いんだけど。