だって、欲しいんだもん!―借金女王のビンボー日記 (角川文庫)
- 作者: 中村うさぎ
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レベッカのお買いもの日記6 サプライズ大作戦!篇 (ヴィレッジブックス)
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そんな彼女の名前を久しぶりにネットのニュースで見た。一時的に心肺停止状態に陥ったとか。大丈夫なのかな。心配。この人のことだからちゃんと自分の健康とか考えてなかっただろうなあ、、なんて勝手に決めつけて心配してるんだけど。なんとか元気になってくれますように。
中村うさぎさんで検索かけたら、今年の7月にインタビューに答えてこんな風に語ってた。
今の社会を一言で言うと「気持ち悪い」。私、新宿に住んでるんだけど、在特会(在日特権を許さない市民の会)っていうの? ここんとこ「朝鮮人を殺せ」とか言って、このあたりをデモしてんのよ。ここまで来たのか、とちょっとびっくりしてるわ。
何か、3・11以降、妙な流れになってると思わない? 日本人の心を一つに、みたいな機運が高まったでしょう。全体の利益を第一に考えようみたいな。確かに震災によって「私は私でしょ」っていう私みたいな女でも、個人主義の限界が身にしみたわよ。その個人主義批判の高まりが右傾化を後押しした部分もあると思うの。愛国的な安倍さん(晋三首相)が政権取ったのも、その流れじゃない?
参院選でも安倍さんが勝って力をつけて、右傾化みたいな流れが続くんだろうな。ヤだけど私、立ち上がろうなんて気、1ミクロンもないから。あのね、私、個人の抵抗がいかにむなしいか、2年前の都知事選でかみしめたの。原発事故があって、私のまわりだけでなく、多くの都民は原発いらないって思ってたはずよ。でも、原発推進の石原さん(慎太郎・現日本維新の会共同代表)の圧勝でしょ。脱原発とか言っても、やっぱりみんな石原さんみたいなの好きなんじゃんって思ったのよ。
でもね、ああいうマチズモ(男性優位主義)自体が悪いんじゃないのよ。「俺は悪くない」という自己正当化や「あいつのせいで」みたいなルサンチマン(怨念)とか被害者意識と結びついたマチズモが悪いんだわ。「日本は悪くない」「中国が、韓国が」って、勇ましいこと言う政治家の虚勢の張り方見てると、よく分かるでしょ。そういう人間が権力を握ると、他者や弱者に対して攻撃的、抑圧的にルサンチマンをはらしにかかるのよね。
私が恐れるのは、マチズモ的権力者のルサンチマンが作り出す「物語」なの。「俺の人生、否定されてる物語がある」って思ってるレベルなら許せるけど「中国や韓国の横暴に対し、力を合わせて正義の戦いを」みたいな、一部の権力者にとって気持ちいい物語に国ごと巻き込んでいいのかってことよ。
この構図って、オウム真理教や連合赤軍の事件と同じよね。小さな集団の物語に巻き込まれると、いかに悲惨なことになるか、私たちは見てきたでしょ。アニメやゲームだって物語の中に入り込むほど楽しい。物語って実際に人間を動かす。だから怖いのよ。
ところでさ、今の日本てさ、何でメチャクチャなこと言う自分が格好いいみたいなナルシストや、強権的で抑圧的な自称愛国者が強いリーダーみたいにもてはやされてんの? ホント、バカじゃない? こんな流れが続くんだったら、税金払うの嫌だし、出て行くわ。夫が香港の人だから香港でも行こうかな。嫌な人、みんな出てって残った人たちで好きなだけ右傾化すればいいのよ。悪いけど、私の知ったこっちゃないわ。
う〜ん。やっぱり好きだわ、中村うさぎ。なんかめちゃくちゃやってるんだけど、共感できるところもいっぱいあるお姉さんなんだよね。どうか助かってほしい。で、また思いっきり暴れてほしいなあ。頑張れ!中村うさぎ!