正月、父の一時帰宅

30日に、老健での面接を終え、31日はいよいよ父の一時帰宅。母が運転する車で迎えに行き、車いすを私が押して、介助しつつどうにか帰宅。実家は道路から家の玄関まで少し階段を上がらねばならず、もちろんだいぶ前に手すりを設置しているものの、そこの階段を上がれるかどうかがちょっと不安だった。それでもどうにか、私も介助しつつゆっくり階段を上がって帰宅できた。そこまで少々緊張していたんだけれど、自分の部屋に戻れた父は大喜び。あんまり喜んでるから、それだけに“帰宅”ではなくあくまで“一時帰宅”なんだという事を、話すけど、大丈夫かな〜と不安になった。でも、父は案外いろんな事をちゃんと理解していて、少し驚いたんだけど。前日に面接を受けたこともちゃんとわかっていて、あそこにまた通うのか?と確認してきていた。「病院を退院した後、すぐに家に帰るのは無理だから、あそこで歩く練習とかリハビリするんだよ。通いじゃなくて泊まるからね。」と話した。そうか、、通うんじゃなくて泊まらなあかんのか、、とそこは寂しそうだったけど。ちゃんと話せることは話しておかないとなあ、、。だますわけにもいかず。
「ずっと病院にいて、もうここで死ぬばかりやなあって思ってたけど、家に帰ってこれてほんまによかった。幸せや。」ってすご〜く嬉しそうな父に、なんだかこちらも言葉を失ってしまって。やっぱりつらい。でも仕方ない。家で老母がひとり介護するのは無理だし。私も家に帰って一緒に介護するなんて絶対不可能だし。父には気の毒だけど、介護施設に預かっていただくか、病院に入院してもらうしかない。あ〜。なんかつらいな。
病院では、個人でのテレビの持ち込みは禁じられてて、テレビを見れないのがかなりつまらないみたいだ。まあそうだよね。テレビくらいしか楽しみないし。テレビが無いと時間も持て余しそう。2カ所テレビが設置してあるので、見に行ったら?と言ったんだけど、自分の好きな番組見れないし、、と消極的。しょうがないよねえ。
晦日の31日からお正月の3日の夕方まで父は家に帰っていた。その間、母と二人、お風呂に入れてあげることもできて、かなり大変ではあったけど、父が気持ちよさそうだったので、まあよかったかな、、と。車&車いすでどうにか初詣にも行けた。近所の神社。参拝のところは行列していたので、横からこそっとお祈りして。近所を少しだけ歩いてみたいという父に、介助しながら一緒に歩こうとしたんだけど、足がなかなか動かなかった。「なんでこんな病気になってしまったんやろ」としきりに嘆く父を励ましつつ、どうにかこうにか家に戻ってきて。自分でも自分の現実に愕然としてしまったようだった。その後も、「なんで歩けなくなってしまったんやろ。」とず〜っと嘆いてた。しょうがないんだけどね。病気だし。
一時帰宅という事がわからず、病院に戻そうとしたら嫌がって暴れるんじゃないかな?とか、ベッドにしがみついて泣くんじゃないかな、とかいろいろ心配したけど、なんとか父は病院に戻ってくれた。もちろん「病院に帰らなあかんのか?」とか「家にずっとおったらあかんの?」とかいろいろ言ってたけど、どこかにしがみついて泣くとか、そこまでのことはしなかった。「お正月を家で過ごすのはもう最後かな。」なんて言うから、こっちもちょっと悲しくなっちゃったけど。