- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2014/02/04
- メディア: DVD
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エストニアで母を看取ったばかりのアンヌに、パリでの家政婦の仕事が舞い込む。悲しみを振り切るように、憧れのパリへ旅立つアンヌ。しかし、彼女を待ち受けていたのは、高級アパルトマンに独りで暮らす、毒舌で気難しい老婦人フリーダだった。フリーダはおいしいクロワッサンの買い方も知らないアンヌを、冷たく追い返そうとする。アンヌを雇ったのは、近くでカフェを経営するステファンで、フリーダは家政婦など求めてはいなかったのだ。だが、遠い昔エストニアから出てきたフリーダはアンヌにかつての自分を重ね、少しずつ心を開いていく。やがてアンヌは、フリーダの孤独な生活の秘密を知るのだが──。
とにかく老婦人フリーダを演じるジャンヌ・モローの存在感がすごい。「ジャンヌ・モローってマジに恐くて意地悪なおばあちゃんに違いない!!」って思わせるくらい、恐ろしい雰囲気を漂わせてる。威厳があって、面と向かうとこっちがついついビビってしまう感じの老マダム。で、しかもとてもお洒落なの。たぶんパリのお金持ちのマダムはこうなんだろうな、、って思うけど、家の中までめちゃお洒落な服を着てる。ほとんどシャネル。家の中で着る普段着がシャネルって、すごすぎ。なんでも、映画の中でジャンヌ・モローが身につけてるシャネルは、全部彼女の私物なんだとか。なるほどね〜。着こなしが自然なわけだわ。それにしても、現在85歳のジャンヌ・モロー。さすが、生きてる伝説の映画女優。すごい貫禄だし、ちゃんと素晴らしい演技をしていて。本当、参りました。
最初、アンヌが買ってきた、スーパーで売ってるクロワッサンを見て「こんなクロワッサン私が口にするわけないでしょう?!」と怒るフリーダ。アンヌが、ようやく美味しいブーランジェリーを見つけ、そこで買ってきたクロワッサンを口にして「やればできるじゃないの。」と嬉しそうになったフリーダを見て「そうだよなあ、、。パリで、スーパーのパンを買っちゃダメだよ。」なんてつい思っちゃった。フリーダが眠ってから、深夜のパリを散歩するアンヌ。その夜のパリがものすごく美しい。そうそう、意地悪ばあさんがいても、パリって街は美しいんだよなあ。風景は最高だよなあ。なんてしみじみ思った。夜、店が閉まってから、照明に浮かび上がるショーウィンドウを眺めつつ、ただ散歩するの、私も好きだった。冬のパリってしんしんと底冷えするんだけど、でもものすごく美しいんだよね。寒いのは苦手だけど、パリなら我慢できるなあ。なんて、映画を見ながらアンヌと一緒に深夜のパリを散歩してる気分になれた。
「もし、金持ちの日本人老マダムの家政婦をするのに、パリに行きませんか?って誘われたら、行くんちゃう?」なんて、一緒に見てた旦那に聞かれた。「う〜ん、、今誘われても行かないわ。」って答えたけど。でも、一人だったら、、もしかして行っちゃうかもね。ジャンヌ・モロー並みに恐ろしい老婦人だったらすぐクビかも、、って思うけど。パリかあ。パリに住めるなら、美味しいバゲットとチーズとワインだけあれば暮らしていける気がする。そんな夢みたいな事ついぼ〜っと想っちゃった。
そして、この映画を見て、とりあえずどうしても美味しいクロワッサンが食べたくなった。それは旦那も同じ思いだったみたいで。旦那がヴィロンでクロワッサンを買ってきてくれた。以心伝心?