昨夜のカレー、明日のパン

昨夜のカレー、明日のパン

昨夜のカレー、明日のパン

今頃になって、なんだけど、とにかく今頃になってようやく昨秋放送された『昨夜のカレー、明日のパン』の録画を最後まで見た。やっぱり最高に良いドラマだった。
木皿泉は、寡作で、なかなかドラマ脚本を書いてくれないし、書いたらぎりぎりまで原稿が上がって来なくて大変らしい。この前、この夫婦作家のドキュメンタリー番組を見たんだけど、作品がちょっとしか書けないから収入も少なくて、、なんて言ってた。でも、彼らの紡ぎ出す言葉ってすごくよく練られてて、だから一つ一つの台詞がキラキラしてるんだなあ、、って思う。そして、一つ一つの台詞が心にしみてくる。やっぱり木皿作品は言葉が重いって思う。二人の制作過程を見てると、いろんな言葉をまず拾い出すところから始めて、それを原稿に織り込んでいく感じだった。ひとつひとつ吟味してるから、そりゃ時間がかかるよねえ。でもその分、すごく良い台詞が出てくるんだろう。
このドラマを見て、やっぱり仲里依紗はすごく良いなあって思った。自然体の演技ができる人なんだよね。そして、義父の鹿賀丈史もすごく良いし。ちょっとしか出てこない、テツコさんの亡夫もとっても印象的で。このドラマの2回めは、新幹線の中でPSPで見たんだけど、もう涙がボロボロ出ちゃってすごく恥ずかしかった。エンディングにかかるプリプリのMが、もうどうしようもなく泣けちゃうんだよね。
亡夫のカズキもすごく魅力的なんだけど、岩井さん。こんないい人いるわけないやろ!と思うくらいいい人で、すごく好きだった。だからテツコ!岩井さんと幸せになってよし!ってテレビ見ながらつぶやいてたね〜。
で、このドラマに出てくるご飯がどれもめちゃ美味しそうなのだ。炊きたてご飯も、お鉢にもられたお新香も。焼きたてのパンの香りも、テレビのむこうから漂ってくるようだったし、テツコさんが帰ってきた時に玄関の戸を開けると漂ってくるカレーの香りも、すごく思い浮かぶ。家に帰った時に、カレーの香りがするのってなんだかすごく良いよね。そういう情景一つ一つがすごく良かった。