犬神家の一族&天河伝説殺人事件

犬神家の一族 [DVD]

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すごく久しぶりに、『犬神家の一族』の1976年版の映画を見てみた。昔ものすご〜くはやったなあ、、。とっても懐かしい。ちょうど映画化されるちょっと前に文庫本で原作を読んで、それから映画を見たんだけど、原作本の雰囲気をとてもうまく映像化してるなあ、、って感心したのを覚えてる。まだ中学生の頃だったと思うけど、美しい映像と、ドロドロした人間関係がとても印象に残った。久しぶりに映画を見て、やはりとてもクオリティの高い映画だったなあ、、ってしみじみ。大野雄二の音楽も素晴らしいね。この頃の島田陽子の美しさは芸術品レベルだなあ、、って思うし。坂口良子も可愛かったなあ。
この話の舞台は、昭和20年代前半。まだ戦争が終わって間もない頃の日本。戦争から復員した佐清や静馬が出てくるし、戦争の傷跡がハッキリ感じられる。そういうまだちょっと混沌とした時代の匂いみたいなのが感じられるところも、横溝正史の世界が好きな理由のひとつ。私が子供頃には、まだ傷痍軍人の物乞いなんかがいたりして、ほんの少し戦後を感じられる時代だった。もっと下の世代の人にはこの頃の時代の雰囲気ってきっとわからないだろうなあ。でも、昭和と言っても、昭和の初め頃と、20年代、30年代、昭和の終わり頃、それぞれすごく時代が違うんだけど。それを“昭和時代”として一緒くたにされるのにはちょっと抵抗感を感じるな。
天河伝説殺人事件 [DVD]

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その後、同じ市川崑監督の『天河伝説殺人事件』を見た。私の母の祖母の実家が吉野で、母の一家が終戦を北京で迎えたあと、日本に引き揚げてきてしばらく身を寄せたのが祖母の実家の吉野だった事もあり。母が吉野の親戚と縁が深かったこともあって、私は子供の頃夏休みにはよく吉野に遊びに行かせてもらった。それだけに、この天河伝説殺人事件の舞台の、吉野周辺や天川村はとても馴染みが深い場所。懐かしい風景だという事もあり、浅見光彦シリーズではやっぱりこの天河伝説殺人事件が一番好き。それもこの映画版がやはり一番クオリティが高いと思う。まだまだ榎木孝明も若いね〜。映画の公開は1991年かあ。今から24年前なのね。懐かしいな。

そんな古い映画を何で楽しんでいるかというと、こんなのを旦那がテレビにつけてくれたので、それでいろいろ気軽に古い映画とかドラマとか楽しめるようになった。金田一耕助シリーズのドラマとか。孤独のグルメを第1シリーズから振り返ったりとか。いろいろ気軽に楽しめてなかなかGOOD。私には原理はわかってないけど、とにかく便利で助かるな。