夜のピクニック

夜のピクニック 通常版 [DVD]

夜のピクニック 通常版 [DVD]

2006年の映画、夜のピクニック。もともとは原作本にすごく感動して、映画も見てみた作品。wowowで放映していたのを録画していたDVDを引っ張り出して、また見てみた。何度目かな。すごく久しぶりに見てみた。
夜歩くというイベントに参加した高校生たちの話、という小説の紹介をちらっと最初に見た時に、“あれ?これ、うちの母校の事かな?”と思わず思っちゃった。母校にも、妙見夜行登山という夜登山する行事があったので。でも、これは茨城県水戸第一高等学校の“歩く会”という行事をモデルにしているらしい。恩田陸の母校だそうだ。世の中には、似たような行事がやっぱりあったんだなあ、、ってしみじみ思った。あらすじはこんな感じ。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。

小説は、丸一日の歩行祭の出来事を淡々と描いていた。その中で登場人物の人間模様と、心のひだをうまく描いていて、もつれた糸を、その一日の間にだんだんとほどいていく、、という過程がすごくよかった。映画も、その小説の雰囲気をすごく生かしていて、最後はなんだかとても爽やかな気持ちになれる良い映画だった。そして、自分の高校時代を思い出したりした。
映画は2006年の作品。今から10年前だから、多部ちゃんも、他の出演者もみんな若い。池松壮亮なんて、まだ子供だし。一日の歩行祭の様子を描いてるんだけど、その映像を見ていると、自分の高校時代を思い出すし、“あ、私はこっちのタイプだったなあ。”なんていろんな登場人物を、自分やその周りの友人にあてはめてみたりして。そんな事を思うと余計にしみじみと懐かしい。
今回、久しぶりに見てみたくなったのは、この前訃報を聞いたMさんが、この映画の多部ちゃんに似ていたよなあ、、って思ったので。実際見返してみたら、本当に雰囲気がすごく似ていて。だから泣けました。キラキラしていた高校時代がやけになつかしいこの頃。もう取り戻せないんだけどね。