女というだけで加齢すらできない

川上未映子 女というだけで加齢すらできない[PR] | 川上未映子のびんづめ日記 | 日経DUAL
川上未映子が日経デュアルに連載していたコラム、時々クスッと笑える内容で結構面白かった。フレシネというスパークリングワインのPRのための連載なんだけど、フレシネは最初と最後に出てくるくらいで、中身はフレシネに関係なく面白いコラム。
この回は、男性編集者のデリカシーのない失礼な発言に切れてる川上さんの反応がすごく面白い。川上さんが、19歳の若くて美しい女性タレントに新刊本についてインタビューされた時のこと。そのインタビューの後の、ランチタイムで、男性編集者の一言がひどい。「いやー、川上さん。やっぱり若い子と並ぶとさすがにキツいですねー!」って。それに対する川上さんの反応は以下の通り。

その瞬間、同席していた女性編集者に「えっ」みたいな感じで緊張が走り、わたしは思わず、
「出た出た、いつものこれ。あほらしい。そういうあなたはどうなんよ。男は何歳になっても自分のことは棚にあげて、女の美醜を外側からジャッジできると思ってるその無知っぷりが恥ずかしいとは思わんの。キツいってなに? あなた何様? 年が倍も違うふたりをみて、容姿しか目につかへんあなたの価値観こそいったいどうなん? 人の外見をあれこれ言うことが、なんで自分には許されると思ってんの? あなたはどの立場よ? 自分が他人を物扱いしてる自覚ある? あなたみたいな無自覚でマッチョな存在が、どんだけ鬱陶しくてあほらしくてとめどもなく恥ずかしいかわかってるの」
……と一気に詰めそうになった。しかし今日始まったわけでもなんでもない、あまりに多いこの手のやりとりにふだんからみなさまとおなじように辟易としているので、せせら笑いながらこの半分くらいの話で終わったのだけれど……。

はは、、こういうの、あるあるだよね。どうして女性は、ある程度地位のある女性でさえ、オフィシャルな場でこういう事を言われなくちゃいけないのかな、って思うよ。まあ彼女はもともと美人だから、よけいこういう風に言われちゃうんだろうけどね。
ま、実は女子だって、男性の美醜や見かけについてあれこれ影では言ってるわけですが。でも面と向かっては言わんでしょ。しかもオフィシャルな場で。それに、一応美醜について口にするものの、もっと別の尺度がいろいろあるわけで。社会的地位とか教養とかね。いろいろ。
せめてオフィシャルな場では人間扱いしてほしい、という彼女の気持ち。わかります。ま、こういう事を平気で言えちゃう編集者は、仕事もたいしてできないと思うけどね〜。だからストレスたまって、フレシネ飲み過ぎちゃうってか?そういうオチですか。