星を継ぐもの

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

長門有希ちゃんの消失』で長門有希が読んでいた『星を継ぐもの』。どんな本なんだろうと思って見てたんだけど、旦那が「SFの名作だよ。」と教えてくれたので、読んでみる事に。
確かにすごく面白かった。ジェイムズ・P・ホーガンによるSF小説。1977年に上梓されたホーガンのデビュー作。ストーリーはこんな感じ。

月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。謎は謎を呼び、一つの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されたが、、。

研究対象に対するアプローチの仕方、調査し、その結果に基づいて仮説をたて、それを検証していく過程が丁寧に描かれていて、本当に興味深い。そうそう、確かに研究ってこういう方法で行っていくものよね、、と。月面で発見された5万年前の死体、というのはとてもSFなんだけれど、でもそれについて研究していく姿がものすごくリアルで興味深い。そして、導き出された結論も、「おおっ!」て思うものだった。なるほど、、とも。これが1977年の作品なんだ。2016年に読んでもすごくリアルに感じるところもすごいなあって思う。確かに、SFの名作だね。