君の名は。

今劇場で大ヒットしている『君の名は。』。私の大好きな新海誠監督作品なので、見に行きたいのはやまやまなのだけど、ちょっと映画館に足を運んでる暇がないので、とりあえず、小説版の方を読んでみた。なるほど。これはヒットするのも納得だわ。最初に、男女が夢の中で入れ替わる物語(これは予告編でも言われてる事だからこのくらいのネタバレはOKだよね?)って聞いた時に、「もうそういうのは『転校生』で十分なので、新海作品でそれはどうなの?面白いの??」と疑ってかかってたんだけど、、本を読んでみて納得した。これは『転校生』とは全然違う話だし、まあ夢の中で入れ替わるのだから、そこまで無理がないし、入れ替わる事に意味があるので、、ストーリーとして十分納得できた。さすが新海監督、ストーリー作りがうまいわ。
そして、これまでの新海作品に比べて、ヒット要素がいっぱい取り入れられていて、一般社会に受け入れられる要素が満載。エンタメ作品に仕上がっていて、作品の完成度が高い。満を持して、メジャー世界に出てきたって感じかな。でも、相変わらず、古典教師がやっぱり美人で若いあたり、新海誠らしくて良いなあ。ちょっとふふっと笑っちゃった。たそかれ時、かはたれ時、、など古典の話がちゃんとキーポイントになっているあたりも、『言の葉の庭』を思い起こさせてくれるし。
そもそも私が新海誠監督作品を知ったのは、秘書友達の話から。彼女の研究室の中国人留学生が、『秒速5センチメートル』が大好きで、聖地巡りをしてて、種子島まで行っちゃったという話を聞いて興味を引かれた。で、『秒速5センチメートル』を見て、その映像の美しさとストーリーの切なさにすっかりはまっちゃったのだ。で、『言の葉の庭』を見て、原作本も読んで、ものすごく影響を受けた。『言の葉の庭』の聖地巡りで新宿御苑まで行っちゃったくらい。万葉集の歌は、雨が降るたびつい口をついて出てしまうくらい、この作品世界に夢中になってしまった。そして今回の『君の名は。』。これもきっと映像で見たらもっと美しいんだろうなあ。今は本の言葉であれこれ想像してるだけなんだけど。アニメーションで見たら、きっともっと感動するだろうな。この後見るのが楽しみ。ユリイカ新海誠特集も買ってきて、じっくり読んでしまった。今回、東宝は思い切って新海作品を300館ロードショーに踏み切ったので、プロモーションもすごかったな。それが当たって、映画も大ヒットして、本当に良かったと思う。今、新海誠監督は私の一番好きなアニメ監督なので、この先がまた楽しみだ。