SURVIVAL WEDDING

こちらの本は、「さくっと読めて面白かったよ!」とNみんさんが薦めてくれた小説。職場の昼休みなどにちょこちょこ読んだんだけど、確かに読みやすくて、すぐに読めちゃったし、とても面白かった。あらすじはこんな感じ。

――え、半年以内に結婚しないとクビ! ?
出版社勤務の黒木さやか(29)は、4年交際した和也と結婚するために会社を辞めた。 だが退職した日の夜、和也の部屋で他の女のパンツを発見し、しかも婚約破棄までされてしまう。
結婚と仕事を同時に失ったさやかは、ファッション誌の編集部に復職するが、新しい編集長はドSのブランド大好き男、宇佐美 (41)。しかも雑誌の企画として 「半年以内に結婚しろ。できなければクビ」と命令される。
さやかが渋ると、宇佐美は「俺の戦略を使えば結婚なんて余裕だ」と豪語し、本当の婚活を教えると言う。
さやかに宇佐美が授ける戦略とは……
「もうすぐ30だし、今から相手を見つけて結婚なんて無理です」
⇒「結婚なんて余裕だ。原価数万円のバーキンが100万で売れる理由を考えろ」
「元カレからのメール、返信していいですか」
⇒「ダメだ。タオルやスリッパにブランドのロゴを入れたイヴ・サンローランと同じ過ちをすることになるぞ」
「そもそも出会いがないんです」
⇒「コーチのように男のホワイトスペースを探せ。お前はヴィトンやエルメスにはなれないが、コーチならなれる! 」
宇佐美が教える戦略は、なぜかハイブランドマーケティング戦略に基づいたものだった。はたして、さやかは半年以内に結婚できるのか?

このドS編集長の、ブランドに関するうんちくがどれもとっても面白いし、マーケティング戦略の話はなかなかに興味深い。結構声出して笑っちゃうくらいツボだらけで面白かった。で、最後の方で彼の言う言葉が結構グッと胸にきた。
「お前もな、今この瞬間からどんな選択をしてもいいんだ。どんな家で育ったとか、どんな人生を送ってきたとか、そんなことは関係ない。最後は自分がこれからどうあるべきか、自分によく聞いて自分で決めろ。そうすればどんな困難にぶつかっても乗り越えられる。」
「大切なのはどんな選択をするかじゃない。自分が選択した人生を強く生きるかどうか。ただそれだけだ。」って。
ものすごく共感。まあ、なかなかこの小説のようには、人生うまくいかないと思うけど。でも自分の選択には自信を持って、とにかく選んだ道を力強く生きていくこと。それについては本当にその通りだと思った。こういうポジティブな話、良いね。