『左京区桃栗坂上ル』

左京区桃栗坂上ル

左京区桃栗坂上ル

旦那が、私の気に入りそうな本だよ、、って買ってきてくれた一冊。確かにすご〜く面白くて楽しくて。ちょっと嫌なことがあっても、この本を読むとスッと気分転換できるくらい楽しい本だった。
舞台は京都、主人公は理系男子たち、どうやら京大生?みたいで。この「左京区」シリーズの3冊目って事らしいんだけど、今までの左京区シリーズを読んだことがなくても、すごく楽しく読めた。
あらすじはこんな感じ。(amazonのホームページから)

父親の仕事の都合で引っ越してばかりだった璃子は、4歳の時、引っ越し先の奈良で果菜と出会う。
二人はすぐに仲良くなって、八百屋を営む果菜の家で毎日のように遊んだ。それに時々つき合ってくれたのが、果菜の兄だった。
幼い璃子は、ある日こんなことを言った。
「わたし、お兄ちゃんのおよめさんになる」
やがて璃子は埼玉へ引っ越し、果菜たちと離ればなれになるのだが、高校進学のタイミングで大阪へ来て、再会を果たす。
璃子はそれから「お兄ちゃん」のいる大学へ進学。
4回生になった兄は、大学院進学をひかえて研究に追われていた。
穏やかな学生生活が続いていたが、ある秋晴れの日、二人にとって大きな事件が起きる。

恋愛小説って言っても、恋愛部分はそれほど多くなく。気持ちの下地にそういうのがあるんだけど。農学部の研究室の学生たちの日常がすごく自然に詳しく描かれていて。それもすごく楽しい。ゆっくりゆっくりしか進まない恋愛も、なんだかほのぼのしてて楽しく読めるし。ああ、、大学生って良いよなあ、、って思う。
そして、京都の街の情景がなんだか目に浮かぶんだよね。葵祭とか大文字送り火とか。良いなあ、、京都。そんな事もしみじみ思った。登場人物もみんなとっても魅力的だし、錦市場で買い込む食材もどれも美味しそう。出町ふたばの豆餅も出てくるし。
そんなわけで一気に読んじゃいそうだったんだけど、なんだか終盤、読み終えるのがもったいないような寂しいような気分になり、また途中に戻って読み返したり。そんな風に存分に楽しめた。
この『左京区』シリーズ、他のも読みたい!って言ったら、旦那がブックオフで、『左京区七夕通東入ル』と『左京区恋月橋渡ル』を買ってきてくれた。
これでしばらく楽しめそう。嬉しいな。