運命論者ジャックとその主人

運命論者ジャックとその主人

運命論者ジャックとその主人

『運命論者ジャックとその主人』を読んでみた。本の内容は、こんな感じ。(BOOKデータベースより)

人間は誰しも、次の瞬間にはどちらに転ぶとも知れない曖昧で危機的な生を生きていくしかない。この酷薄きわまりない世界認識を、一片の悲哀を混じえることなく、ひたすら快活な笑いをもって描ききったところに、この傑作の真骨頂がある。破天荒なストーリー展開・脱線につぐ脱線のメタフィクションクンデラブレッソンを魅了した18世紀の小説が新訳でよみがえる。

前書きに書いてあるんだけれど、この小説は、当初、18世紀ヨーロッパ諸国の王侯貴族を中心に回覧された雑誌『文芸通信』において、1778年11月から1780年6月にかけて連載された作品だという事。かなりな古典なんだよね。
話は唐突に始まってて。旅をするジャックとその主人との会話がストーリーの主な流れ。もともとは、ジャックが主人に語る恋バナなはずなんだけど。それがジャックがその話をしようとすると、いろんな人が割り込んできて、別の話を始めたり、主人が別の話を言い出したり。どんどん話が脱線していく。えっと、これって誰の話?みたいな。
それが結構面白い。なるほど、そうきたか、、みたいな。で、最後までちょっとビックリな結末だったりして。いや、結末と言えるのかどうか?みたいな。で、結局ジャックの恋バナは???う〜ん。なかなかに難しい。あとは想像におまかせ、、という感じ。
私がこの話を理解できたかは、ちょっと微妙なんだけど。ただ、こういう小説スタイルもあるんだなあ、、って。なかなか面白かった。ちょっと不思議な感じ。『ゴドーを待ちながら』みたいなタイプの、お芝居を観てる感じで読める小説だった。好き嫌いは分かれるかも、、だけど。