中国の古代文学

白川静先生の「中国の古代文学」を読んでみた。中国の歴史小説を読んでみて、ちょっと中国の文学史に興味を持ったので、手に取ってみたんだけど、結構専門的で、基礎知識が何もない私にはかなり難しい感じがした。
でも、ディティールが結構面白くて。いろんなところに引っかかって。興味のあるところは、ネットで調べたりして読み進めたから、なかなか面白く読めた。
中国の古代文学、詩編などと、万葉集を比べて味わうところなんかは、やっぱり興味深くて。中国の悲歌、エレジーとの比較で出てくる、万葉集の「額田王近江国に下りし時に作れる歌」に、ちょっと興味を引かれて、読んでみたり。
「味酒(うまさけ) 三輪(みわ)の山 あをによし 奈良の山の 山際(ま)に い隠(かく)るまで 道の隈(くま) い積(つ)もるまでに つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放けむ山を 情(こころ)なく 雲の 隠さふべしや」
天智天皇が近江に都を移した時に、額田王も一緒に近江に行ったのね。そりゃ、今でも奈良から滋賀ってちょっと遠い感じがするもの。その時はすごく遠い世界の果てみたいな気がしただろうなあ、、。なんてね。本筋とは関係ないところが気になったりした。でも本を読む楽しさってそういうところかな?と思ったりする。