Requiem aeternam~追悼・虎ママさん

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去年、2019年3月20日

虎ママさんが、私の職場にランチに来てくださった。ちょうど桜がもうすぐ開花する、というタイミングで。

「一緒に桜見れたら良かったのにね。また今度、一緒に見ましょうね。」と話した。

次にお会いできるのは、11月頃かな?って。再会の約束をして、手を振ってお別れした。まさかそれが、彼女にお会いする最後の日になるなんて。夢にも思わなかった。

虎ママの独逸日記、というブログを書いておられた虎ママさんと、交流し始めたのはいつの頃だったか。もうずいぶん前の事、10年以上は前の事だと思う。

ドイツ在住で、プロのオルガン奏者として活躍されていた虎ママさん。一時帰国の時に、よくお会いして、いろんな話をいっぱいさせていただいた。私に、今のドイツの空気を一番運んでくださった方だった。

2015年頃から、だんだん、ご両親の介護の事などで帰国の頻度が高まり。2016年にはお父様を見送られて。そんな風に、頻繁に帰国される時、よく羽田空港デートをしたり、職場に来ていただいてランチしたり。そこで、親の介護の話や、親戚付き合いの難しさについて、私の愚痴もいっぱい聞いていただいた。

なんだか同志、みたいな関係だった。

難民が押し寄せるドイツの状況や、ドイツの政治の話、サッカーの話。いろんな話題で、彼女と会って話す時間はいつもあっという間だった。

himekagura.hatenablog.com

 ブログにも書いたけれど、2016年の5月、彼女が帰国コンサートを開いてくれて。初めて彼女の演奏を生で聴くことができた。素晴らしい演奏に感動した。この時の思い出は今でも私の宝物だ。

 去年の5月、彼女から初めて、メールで病気の事を知らせてもらった。脂肪肉腫、だと。化学療法、放射線療法をやって、その後手術。彼女、すごく頑張っていた。でも、とても残念な事に、転移してしまって。

それでも希望を捨てずに頑張っていたんだけど、年末に、ちょっと厳しいのかな??と思うメールをいただいていた。

そのメールに、こんな事を書いてもらっていた。

「ひめかぐらさん、お願いがあります。お天気とかテレビとか、日常のこと、お時間おありの時、時々書いてくれますか。ブログも楽しく拝見していきます。

奇跡があるかも!」

彼女に、そんなリクエストをもらったので。今年の1月になって、私は毎日必ずブログを更新する事にした。なるべくたくさん、風景写真を入れて。彼女が、その写真を見て、日本の風景を楽しんでもらえたら良いなあ、、と思って。

どんなに夜遅くなったとしても、必ず毎日更新する。それを自分に課して、毎日、彼女への近況報告のつもりで書き続けていた。

でも、、。その彼女が、2月20日に亡くなってしまった。まだ59歳。早すぎるよね。

いろんな事、気がかりだっただろうなあ。ひとり、有料老人ホームに残されたお母様の事も心配だっただろう。どんなに心残りで、どんなに悔しかったか。

それを思うと、私は、彼女の分までしっかり生きていかなくちゃ、、と思う。

でも、、今はあまりに喪失感が大きすぎて。本当につらい。

ブログも。彼女が毎日必ず見てくれると思って、一生懸命書いてきたけど。これからも頑張れるかな。

彼女がきっと天国で見守ってくれてるよね、、そう思って。なんとか頑張りたいけれど。今は悲しい。悲しすぎます。