美味礼賛

美味礼賛

美味礼賛

アントレの謎について調べようと思って読み始めた美味礼賛だけど、面白い!!
やっぱり私、食べ物系の話って大好きだから、これもついつい夢中で読んでます。
ブリア・サヴァランは18世紀後半から19世紀初頭までを生きていたフランス人なんだけど、結構共感できるところも多くて、、ふ〜ん、この頃からこうなんだ??と、興味深く読んでいる。
たとえば、今で言うダイエットについて書いてある章なんかも面白い。
サヴァランが声高に言っている。“肥満を避けるためには、やはり極力デンプンを避けること。肉食獣は太っていない。でも、デンプンの飼料をたくさん与えられた家畜はまるまる太っている。”
う〜ん、やっぱりそうですか。
今ダイエットで重要と言われていることって、18世紀からサヴァランが言ってるのね。
米も、ジャガイモもパンもなるべく食べるなって。
白いご飯、大好物なんですけど、、。美味しいパンも大好物なんですけど。

“パンがどうしても食べたい時は、黒パンを食べればよい。黒パンは美味しくないので、あまりたくさん食べられないだろう。”って、フランス人らしい意見だなあ。
デンプンと砂糖や卵が一緒になっているパティスリーやガレットなんかは言うまでもなく最悪だそうで。

18世紀からわかってることなんですけどね。はい。
“やせたいと願う人は、食事を控え、眠りを減らし、できるだけ運動すべし。”という、ごくごく当然の主張がなされているわけで。
そこに出てくる運動が、また時代を感じさせてくれる。乗馬なんかがいいらしい。
“試みに太ったひとりの美人に乗馬を勧めてごらんなさい。彼女は喜んで賛成するが三つの条件がつく。第一に、元気がよくておとなしいきれいな馬があればと言う。第二に、ぱりっとした最新流行型の乗馬服がほしいという。第三にお供の馬丁が慇懃で美男であること。この三拍子がそろうことはめったにない。”
ここの部分を読んで笑ってしまった。何かを始める時に、形から入りたがる女性ってのは時代を越えて共通なのよね。
今だとさしずめ、かっこいい自転車とかっこいいウェアがないと、、と言って、なかなか始めない言い訳ををするようなものかな。
美味礼賛、面白くて、まだまだ紹介したい箇所がたくさん。
私、やっぱり古い話でも、食べ物系の話って大好きだなあ。