内部被曝と風評被害

http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/100/82400.html
NHKのかぶんブログに載っている、外科医の菅谷昭さんの講演内容。とってもわかりやすいので、参考までにリンクはっておきます。菅谷昭さん(すげのや・あきら/現・長野県松本市長)は、25年前のチェルノブイリ原発事故の後、ベラルーシに渡り、5年半、現地で甲状腺がんの子供の治療にあたられたらしい。
講演内容で気になったことをちょこっと抜粋。

実は私、今回の日本の暫定基準の食品安全委員会の参考委員として呼ばれまして、国に行ってきまして、今回の暫定の基準値をですね、急きょ厚生労働省が決めたんです。この値が本当にいいかどうかを今度は日本の食品安全委員会にかける、そしてOKだったらそれでいきたいということだったんですけども、基本的には日本の場合、大変厳しい値を、まあ暫定ですけどもとったのは、これは実は日本じゃなくてですね、国際放射線防護委員会、あるいはまた、WHOとか、IAEA国際原子力機関って、これが出している値を参考にして、日本が暫定的につくって、つくったものです。それがいいかどうかってことで、私は委員として申し上げたのは、できるだけ厳しくしてくださいってことを申し上げました。ですからある意味で、今回のこの暫定の基準値って言うのは、厳しい値になっています。ですから、その基準よりも以下であれば、以下であれば一応、食べてもいいと、摂取しても良いと。それから超えた場合はやめてくださいと。ただここで僕が気になることが、これは難しいのですけれども、生産者の立場から言えば、基準値を決めた以下であれば、是非食べて欲しいというのは、当たり前と僕は思うんです。これは。だけれども、例えば、お子さんの水の場合に、100Bq/l、100Bqというのを決めていくときに、110はいけなくて、90はいいかっていうと、これ、皆さんにお聞きしたい。これ、どう思います。これが、僕が今、悩んでいるところなんです。ですから、ちびちゃんというかお子さんとか妊産婦さんだけは、もし汚染されている土壌がはっきりしているならば、できるだけ口にしないのが良いだろうと。ただし、僕らみたいに老人はみんなもう気にしないで食べるように。だから僕が言っているのは、子供だけ守ろうと、それから日本の将来を担っていく、その赤ちゃんたちを産んでくれるそのお母さん方の中でも、妊産婦さんだけは、国民全体で持って守ってあげようと。あとの方はいいだろうというのが私の基本的な考えでございます。ですから、それは基準値がありますから、それ以下であれば、理想を言ったらきりがありません。こういう現実だって言うことは皆さん、これは思ってください。

微妙な言い回しだけど、やはり、子供については、なるべく放射性物質が検出されていない地域のもの、なるべく遠い地域のものを注意して選んだ方がいいみたいだなあ。風評被害は気の毒だけれど、やっぱり消費者側も気をつけざるを得ないと思う。たとえ基準値以下でも、蓄積を考えると、子供はそういうリスクを避けるべきなようだ。ただまあ、40代以上の人は、基準値以下のものなら、気にしないで食べたらいいと私は思う。気にしすぎの方がストレスで体に悪いんじゃないかと思うくらいだし。私は、市場に出回るものは食べようと思ってる。でも、子供は、、、やっぱりリスクをなるべく避ける方がいいかと。
この講演会に来られていたベラルーシの医師、タルカチョアさんは、チェルノブイリ事故当時2歳で、ゴメリという、チェルノブイリ近くの街で18歳まで過ごし、大学はミンスクというところで卒業。またゴメリに戻って、今、そこにずっと住んでおられるそう。で、2歳のころからずっと外で遊んでいたけれど、なにごともなく、立派に医師をされているとのこと。まあ、、だからわからないといえばわからないんだけどね。ただ、できればリスクはなるべく避けた方がいいのかなあ。