パニック

今のところ、原発ではパニックになってない。自分では結構冷静だと思っていたんだけど、、全然別のことでパニクってしまった。
昼過ぎ。母親から携帯に電話。驚いて出たら、父が倒れて病院に運ばれたと言う。ショックでいきなり息苦しくなった。意識は?と聞くと、かすかにあるけど、意識が混濁していて、反応もほとんどない、、なんて言う。運ばれてすぐ人工呼吸器をつけられたくらいの状態って。
今日はヘルパーさんが来てくれている日で、ヘルパーさんが1階の掃除をしてくれていた。その時、父の部屋でど〜んと倒れる音がして、びっくりして母とヘルパーさんが2階に駆け上がったらしい。倒れていた父は、ほとんど意識がない状態だったみたい。
母の話も要領を得ないし、動揺して話の順序もむちゃくちゃだし、ろくすっぽ主語もなくしゃべるからそこまで聞くだけで大変。でも自分の胸もどきどきして、何を聞いたらいいのか自分でもわからなかった。
慌てて主治医に連絡し、主治医が受け入れ病院を探してくれて、受け入れ病院が決まって即搬送されていったらしい。そして、今、検査の結果を待っているところなの、、と半泣きの母から電話がかかってきた。
どうしよう、、と本当に慌てた。今日はボスは自宅で仕事。私がオフィスを守る当番だったんだけど、慌ててボスにメール。そして、必死で当面絶対やらなくちゃいけない仕事をやっつけた。でも、胸はどきどきするし、慌てるし、自分が何をやっているのかよくわからなくなってきて、、。パニックってこういう事なのね。
旦那に電話して、父が倒れて、、と言って思わず泣いちゃうし。あ〜。本当。いざとなったら私って、本当にダメ。全然ダメだ。
それでもどうにかこうにか仕事を一通り最低限のことを片付け、有休の申請書も出して、地下鉄に飛び乗った。
新幹線のチケット取れるかなあ、、。西日本へ慌てて避難する人が多いらしいから。でもまあ一人だし、ちょっと待てば自由席もあるし、、。なんていろいろ思いを巡らせていた。とりあえず、一旦家に戻って、晩ご飯作って、自分はお弁当でも持って、、って。そう思って乗換駅で急いで歩いていたら、母から再度携帯に電話。
父の意識が戻ったとのこと。ものすごくほっとしてそこでもまたちょっと泣きそうになった。父は、パーキンソンと認知症があり、要介護2の認定を受けている。その父が誤って薬をたくさん飲んでしまい。それが原因で気を失って、ばたんと倒れてしまったのがそもそもの原因らしい。病院に運ばれた時は、人工呼吸器をつけられるくらいの状態で、母も生きた心地がしなかったようだけれど、病院で的確に処置してもらったら、意識はしっかり戻ったようだ。
ほっとした。関西に住む兄が病院に駆けつけてくれて、両親に付き添ってくれてるとのこと。大規模停電があるかもしれない状況で、新幹線もどうなるかわからないのだから、無理して帰ってこなくても大丈夫、、と母に言われて、本当にほっとした。
どんどん目が離せなくなってきてる父をどうすればいいのか。そんな事を考えるとますますブルーにはなるけれど、突然の電話でショックを受けて一気に血圧が上がった自分の緊張感がようやくゆるんだ気がした。

遠く離れていて、すぐに駆けつけられず、母には申し訳ない。本当なら、不安をやわらげにすぐさま帰ってあげたいんだけど、今の状況ではそれも厳しい。
はあ、、。緊張感の続く毎日に、よけい緊張させてくれる出来事。気持ちが休まらないなあ、、。しょうがない。頑張るしかない。もっともっと頑張ってる人がいっぱいいるんだし。