NHKスペシャル“果てなき苦闘 巨大津波 医師たちの記録”

2日の土曜日、録画しておいたNHKスペシャルを、ツールの後に見た。番組内容はこんな感じだった。

2万3千人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災宮城県石巻市では、巨大津波によって市街地が壊滅的被害を受け、116の医療機関ほとんどが機能停止するなか、唯一残った病院が地域20万人の“いのち”を守り続けてきた。ベッド数400の石巻赤十字病院災害拠点病院として自家発電や緊急時の水などを備え、医師たちも災害医療の専門的な訓練を受けてきたにも関わらず、今回の大震災は想像を超える事態の連続だった。
巨大津波によって、思うように機能しなかった初期の救命活動。津波による独特の症状に戸惑う医師たち。行政機能も崩壊するなか、医療の役割を超えて食糧や水を調達し、衛生状態の改善に乗り出さなければならない事態。そして3ヶ月たった今なお脅かされ続ける、被災者たちの“いのち”。

石巻赤十字病院の医師たち、看護師達の姿に素直に感動した。特に、番組でスポットを当てていた外科部長、石井正医師。私と同世代。彼の仕事ぶり、姿勢には本当に感動した。もう、やってることが医療の範囲を大きく越えていた。まず、全国から救援に来てくれた赤十字の医療チームに、各避難所をローラー作戦で回ってもらい、医療だけでなくいろんな状況を調査し、そこで、食料が十分に行き渡っていないことを知ったら、石巻市役所、宮城県庁に掛け合いに行って、まずは食料の配送をすぐになんとかしてくれと働きかけていた。それって、もう医者の仕事の範疇を越えてるよね。その後、避難所の衛生状態を視察し、これはまずいと思ったら、外国の難民キャンプなんかで使われてる方法で、簡易の水道を作ることを手配したり。その後は、健康状態のすぐれない老人達のところへ出かけていって、県外への一時避難を説得したり。もう、医者の仕事の範囲なんかとっくに越えてるよね、、というところまで、どんどん踏み込んでる。
そんな彼の言葉、「これは役所の仕事とか、ここまでが医者の仕事とか、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。国難なんだから!」と。
この言葉、党利党略で何一つ動かせない、進められない、国会の政治家達に聞かせたいよ!と心底思った。
椅子で腕組みしたままちょっと仮眠をとり、どんどん仕事をこなしていく、いろんな指示を出し、あっちこっちに出かけて交渉し、、すごいリーダーシップだと思った。日本には、すごい人がやっぱり市井にはいる。一般人では、こんなに優れた人が、献身的に働いてるのに。国のトップの方は一体何をやってるんだろうね、、。