ルパン、最後の恋 〔ハヤカワ・ミステリ1863〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
- 作者: モーリス・ルブラン,平岡敦
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/09/07
- メディア: 新書
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そして、めちゃめちゃ久しぶりに再会できたアルセーヌ・ルパン。彼は40代になって大人の、分別ある紳士になってるんだけれど、やっぱりかっこいいね。そんなルパンの最後の恋を描いたのがこの作品。
父親のレルヌ大公が突然自殺し、一人娘のコラは悲しみに沈んでいた。そんなコラを助けるのは、大公から後見を託された4人の男たち。大公は遺書の中で、じつはこの4人の中に正体を隠したアルセーヌ・ルパンがいる。ルパンは信頼に足る人物なので、それが誰かを見つけ出して頼りにするようにと記していた。やがて思いがけない事実が明らかになる。大公はコラの本当の父親ではなく、コラの母親がイギリスのハリントン卿との間にもうけた子だったのだ。高貴な血をひくコラは、にわかに国際的陰謀に巻き込まれ、そんなコラを救うべく、ルパンは動きだすが……永遠のヒーロー、ルパンと姿なき敵との死闘が幕を開ける!
なるほど、40代になって第一線を退いた?感じのルパンは、こうやって生きていたのかあ、、って思うようなその後のルパンが描かれてるだけで、とっても興味深く楽しかった。読み終えたところで、「え??もう終わりなん?」とちょっとショックではあったけど。もう、これで本当に最後、終わっちゃうなんて。なんだか短い気がした。もうちょっと長く書いてほしかったかも。贅沢かな。この原稿は、最終稿ではなく、ルブランが病に倒れて未完のままだった原稿を、孫が発見して刊行にいたったというもの。本当は、もうちょっと加筆修正を加えつつ、もうちょっと長い物語にしてくれるつもりだったのではないかな?なんて勝手な想像をしたり。でも、最後、「そうかあ、、これで本当にルパンは終わりなんだ。この後はたぶん、、」なんて、彼のその先の人生をいろいろ思い描くことができる、そんな終わり方だった。ルパンファンとしては彼に会えただけで大満足だな。
今回、電子書籍でこの本を購入してみた。SonyのReader。持ち歩きやすいし、読みやすいし、やっぱり電子書籍はいいな。これからもどんどん話題の新刊を電子書籍で読めますように。