粒あん派?こしあん派?

伝説の粒あん×こしあん対決、と言われてる、2002年『料理王国』の天野祐吉さん対横尾忠則さんの対談を読んで、腹を抱えて笑っちゃったよ〜。もう面白すぎて。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/yamadaya-manju/hyouban/koshiantsubuan.html
私は、完全に粒あん派。だから横尾忠則さんに100パーセント共感。意見に、ついつい、そうだそうだとうなずきつつ読んじゃったよ。

天野:じゃ、横尾さんはこしあんはまったく食べないんですか?
横尾:いや、出されたら食べます。でも決して喜んでは食べない。これは邪道だ、わかってないなあと。
天野:粒のまま出せばいいのに、わざわざつぶして漉してという、、。これ、すごく時間のかかる作業なんですよ。そういう、いかに洗練させるかという営みがムダってわけ?
横尾:いや、僕にとってプロセスはどうでもいい。感性の問題です。こしあんは僕の肉体に生理的にあわない。

対談のここのところも笑った。横尾氏に同感!よくこしあん派の人は、こしあんの方が手がかかってるとか、洗練されてると言うんだけど、私に言わせれば、ムダな作業で余計なことをしてるって思う。せっかくの美味しい小豆の風味が弱くなっちゃう。私は小豆のまま、自然に近い形のあんを味わいたいのに、、残念!って思っちゃうんだよねえ。

横尾:でも僕の経験で言うとアンコってのはけっこう怖いですよ。池田満寿夫と初めて会って対談したとき、最初はフレンドリーに絵の話なんかをしてたわけ。そのうち二人とも甘党ということがわかって、おおそうかって握手してさ。これがおいしい、あれが旨いって話をしているうちに、池田はこしあん、僕は粒あん派だと。それからですよ、何を言ったか覚えてないけど、論争を越えてしまって、つかみ合い喧嘩に近いとこまで行っちゃった。芸術論ではそこまで行かないけど、こしあん粒あんだと、行くとこまで行く。

あ〜。これもわかる〜。へたするとこうなっちゃうよね。粒あんこしあんか。これはもう、人間の本質にかかわる問題だし。しかも食べ物の好みなんて、結局論争したってムダなんだよね。説得したりされたりなんてあるわけない。でも語らずにいられないんだよなあ。私も、誰かと気まずくならないように、あんこ論争はほどほどにしないとね。結局人の好みなんて変わらない、人それぞれだし。蓼食う虫も好き好きってことよね。

BRUTUS (ブルータス) 2013年 11/1号 [雑誌]

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でもって、帰りの電車の中のつり広告にくぎづけになっちゃったのは私。どうしてこうBRUTUSって私のツボにはまる特集を組んじゃうかなあ。