八つ墓村

八つ墓村 [DVD]

八つ墓村 [DVD]

CSで豊川悦司版の八つ墓村をやっていたので、なんとなく見た。私、この“八つ墓村”の話が好きで、何度もいろんな映像化作品を見てる。一番印象深かったのは、まだ小学生の頃に見た、NHK銀河テレビ小説シリーズの、八つ墓村。1971年の作品ってどんだけ古いねん!って感じなんだけど、その頃まだ9歳くらいで見た八つ墓村がもう恐くて恐くて。夜、トイレに行けなくなるくらい、あの鍾乳洞のシーンが恐ろしかった。でも、最後まで見るのをやめられなかったんだよね。恐いけど面白くて。それが一番最初の私の横溝正史体験。その後、映画の“八つ墓村”とか“犬神家の一族”を見たり、古谷一行のドラマシリーズを見たり。原作本もかなり読んだ。父が若い頃横溝正史とか松本清張が好きだったみたいで、横溝正史は旧仮名遣いの文庫本がいっぱいあったんだよね。それをひっぱりだしてきて読んだ。またそのぼろい旧仮名遣いの文庫本がぴったりくる、昭和初期の岡山や兵庫県の奥の方のおどろおどろしい世界観が面白くて。一時期すごいはまったなあ。
で、この豊川版の八つ墓村。う〜ん。なんとなく、昔のおどろおどろしい横溝正史が好きな人間にとってはあっさりし過ぎな感じがして。豊川悦司も好きなんだけど、彼の金田一はちょっと現代っぽい感じがなんだか、、金田一らしくない気がした。まあ、昔の古谷一行石坂浩二渥美清がやってた金田一のイメージが強すぎるからしょうがないんだけど。でも、今初めて横溝正史の作品を見る人にはこっちの方がとっつきやすいかもしれないね。サラッとしてて。昔の作品はすごく面白いけど、若い人にはあまりに古すぎるかもしれないからなあ。