『名盤ドキュメント 佐野元春“ヴィジターズ” 「NYからの衝撃作 30年目の告白」』

VISITORS

VISITORS

私、大学時代、めちゃ佐野元春の大ファンだった。今も大好きだけど、大学生から社会人5年めくらいまでの時期、本当に佐野元春大好きで。デビューアルバムから持ってたし、コンサートも見に行ったりした。結婚してからも旦那と一緒にコンサート行ったりした。すごいなつかしい。その佐野元春のアルバム『VISITORS』を取り上げた番組をやっていた。番組内容はこんな感じだった。

今から30年前の1984年、一枚のアルバムが音楽界に衝撃を与えた。当時28歳の佐野元春が発表した「VISITORS」だ。佐野は82年に名曲「SOMEDAY」を発表、絶大な人気を博していた。しかし、佐野はそのさなか「新しい音楽を作りたい」とNYへ旅立つ。メールも携帯電話もない時代、レコード会社とも連絡を絶ち、1年かけて現地のミュージシャンと作り上げたのが、このアルバムだ。
「VISITORS」ではそれまでのポップなサウンドから一転、当時NYで誕生しつつあった黒人のラップやヒップホップを大胆に取り入れた。ハードなビートに乗せ、重くシリアスな歌詞を「日本語」で歌いきったアルバム「VISITORS」は初登場1位を獲得。「日本語によるヒップホップ」が初めて日本の音楽シーンに鳴り響いた瞬間だった。
そして今年、長年行方不明だったマスターテープがレコード会社の倉庫から発掘。そのテープを手に佐野はNYへ渡り、制作スタッフたちと再会して当時を振り返る。

そうそう、この『VISITORS』を最初に聞いた時の衝撃は今でも忘れられない。NYへ突然行っちゃって、しばらくぶりに出てきたアルバムが、前作とは全然違う雰囲気の曲ばかりで。ビックリしたなあ。その頃、佐野元春の大ファン仲間だった親友とも、このアルバムの評価についてすご〜く話し合ったりして。懐かしいわ。それだけファンにとってはビックリの内容だった。当時の賛否両論の様子も番組に出てきたけど、あの時彼の番組に批判葉書を送ったファンの気持ちもわかる。私も最初は似たような感想だったもん。それまで聞いた事も無いような音楽で。彼は30年前すでにラップを自分のものにしてたんだよね。でもブームになる前のラップやヒップホップ。新しすぎて、最初ついていけなかった。今聞くとどの曲もすっごく良いし、今聞いても全然古くないし。すべての曲が、そのままあの頃のニューヨークだったんだなあ、、って今ならすごくわかる。
全曲を聞き返して、あらためて佐野元春ってすごい人だったよなあ、、ってしみじみ思った。彼って本当、詩人としても素晴らしかった。早くに夭折してしまった親友の事、親友とこのアルバムについていっぱい語り合ったことも、一緒に思い出した。音楽ってその時期の自分や周りの風景も思い出させてくれるもんだね。