キャプテン アブ・ラーイド


BSハイビジョンでやっていた映画。旦那が予約してくれていた、ヨルダン映画。ヨルダンかあ、、。全くの未踏の地で、いったいどんな雰囲気なのかな?と思って見たけれど、すごく面白くて、胸にじ〜んとくる映画だった。映画に映る街の景色もとても美しくて。
あらすじはこんな感じ。

アンマンの国際空港で清掃員として働くアブ・ラーイドは妻にも先立たれ、おだやかな老いの日々を過ごしていた。そんなある日、ゴミ箱からパイロットの帽子を拾って家に持ち帰ったことで彼の暮らしが少し変わる。アブ・ラーイドを本物の機長だと思いこんだ子供たちに本で読み知った外国の話をするようになり、決して豊かではない彼らの生活に関わるようになっていくのだった。子供たちの1人ムラードは、アブ・ラーイドが偽機長だと主張する。そんなムラードは父親の暴力に人知れず苦しんでいた。

このアブ・ラーイドさんがとても素敵な人なのだ。物静かで、おだやか。バスの中とか家に帰ってからは、静かに本を読んでいて、すごく教養がある感じ。語学も堪能で、フランス語やイタリア語(たぶん他にもいろいろ?)が話せて、困ってる観光客を助けてあげたり。近所の子どもが学校に行かせてもらえなかったり、親に殴られていたら、そっと様子を見に行ってあげる。でも、自分の意見を人に押しつけるわけではなくて、その親と穏やかに話し合おうとしたり。映画の中に出てくる、上流階級出身の女性パイロットも、偶然知り合ったアブ・ラーイドの人柄に惹かれて、いろいろ相談を持ちかけたりしてる。
私は、見ていてどんどん映画のストーリーに引き込まれていった。最後にはほろっと涙ぐんでしまうような、でも、見終わった後になんともいえない静かな感動のある映画。見て良かった〜。検索したけど、DVDは見つけられなかった。こういう地味な良い映画こそ、DVDで見れるようにしてほしいなあ。
映画を見て、ヨルダンに行ってみたくなったよ。すごく美しい風景だった。