先日、旦那がこんなものを買ってきてくれた。チュニジア産のハルワ。ハルワって何だっけ??と思った私。すっかり忘れてたんだけど、そう、グレーテルのかまどでやっていた“ハルヴァ”だったんだ。
- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: 文庫
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蓋を開けると、ベージュ色のペースト状のものが詰まっていた。イーラは、紅茶用の小さなスプーンでこそげるように掬うと、差し出した。
「やっと手に入ったの。一人一口ずつよ」
こちらが口に含んだのを見てたずねる。
「どう、美味しい?」
美味しいなんてもんじゃない。こんなうまいお菓子、生まれて初めてだ。たしかにトルコの蜜飴の百倍美味しいが、作り方は同じみたいな気がする。初めてなのに、たまらなく懐かしい。噛み砕くほどにいろいろなナッツや蜜や神秘的な香辛料の味がわき出て混じり合う。こういうのを国際的な美味しさというのか。十五カ国ほどの国々からやって来た同級生たちによって、青い缶は一瞬にして空っぽにされた。
たった一口だけ。それだけでわたしはハルヴァに魅了された。
これを読んだら、ハルヴァってどんなものか食べてみたくてしょうがなくなるよねえ。どうやら、ハルヴァはソ連のイスラム圏だけでなく、いろんなイスラムの国や、かつてオスマントルコの傘下にあった東欧でも作られてるみたい。トルコやアラブ諸国でちょっとずつ綴り、発音が違うけれど、同じお菓子みたい。そして、このチュニジアのハルワも、ハルヴァの仲間なんだあ。
わくわくしながら蓋をあけた。朝食のパンにつけてみたら、、確かに美味しい!いろんな種類のナッツが入っていて、ピスタチオの香りがして美味しいなあ。かなり甘いけど。米原万里さんのイーラのハルヴァはたぶんもっと美味しい特別なハルヴァだったのかもしれないな。でもこのハルワもなかなかいける。ナッツ類がたくさんで甘い。香ばしい。ピーナッツバターをもっと複雑にして、もっと美味しくした感じかな。しばらく大事に食べようっと。楽しみ。