- 作者: 薬丸岳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/06/15
- メディア: 文庫
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椎名桔平がすごく良い。この人が刑事って言うと、あのおちゃらけ風祭警部を思い出すんだけど、全然キャラが違うんだよね。演技力あるなあ。で、奥さんの吉田羊も良いし。同僚刑事の松重豊、要潤、捜査一課の北村有起哉、とキャスティングも良かった。最終回でのアサイチ君、、ではなく窪田正孝の犯人役もすごかったわ〜。アサイチ、こんな奴とは思わへんかった、、なんてね。でも、最終回はかなり感動で、泣けた。
そんなわけで、今は『愛の裏側は闇』を読書中なのに、なんだか気になっちゃって、『刑事のまなざし』の原作本を図書館で借りてきちゃったよ。で、とりあえずいくつかのエピソードをざっと読み、最終回の原作となっていた、表題作“刑事のまなざし”という章も読んでみた。原作本とドラマ、結構違うところがあってビックリ。原作は原作で、見事な心理描写が素晴らしく、息詰まる展開で、推理小説としては面白かった。でも、これ確かにこのままドラマ化されてたらあまりに暗すぎて見る気にならなかったかも。原作のエッセンスを生かしつつ、テレビドラマとしてすごく素敵な作品にしてくれた脚本家の力もすごいなあって思った。原作よりドラマの方が救いがあった。原作は原作で良いんだけど、やはり晩ご飯とか食べながら見るドラマは、あんまり暗すぎるのはなあ、、って思う。やっぱり救いがあってほしい。主人公夏目刑事は、原作でもすごく真摯で優しさを持った深みのある人物だった。それを好演していた椎名桔平の魅力が、ますますドラマを良いものにしてくれたんだと思う。できればまた続編が見てみたいな。