ごちそうさんを見て思うあれこれ

朝ドラの“ごちそうさん”見てると、今さらながら東西の食文化って違うよなあと思う。すでに平成になって25年もたつ現在と、大正時代ではもっと違うとは思うけど。さすがに今は東京資本のものが市場を席巻して、関東の食文化がだいぶん大阪にも流れ込んでる気がするけど、私が子供の頃は、まだまだ食文化がはっきり違っていた。ごちそうさんを見てると、なんだかそんな昔のことを思い出したりしてちょっとなつかしい。
おにぎりの形、そういえば子供の頃母が作ってくれたおにぎりはいつも俵型だった。俵型のおにぎりをお弁当箱に詰めて持って行った。たぶんお弁当に詰めるには俵型の方が詰めやすいと思う。今は、自分が作る時は三角の方が多いな。三角のおにぎりを、ラップに包んでお弁当箱には入れずに持って行く。俵型の小さいおにぎりをお弁当箱に並べて詰めるより楽ちんだから。お弁当としての見栄えを考えると、俵型のをきれいに並べて詰めた方が良い感じに見えるけど。幕の内弁当みたいで。
三角おにぎりは弔事用、、とごちそうさんでは言ってたけど、正直それは知らなかった。まだまだ知らないこと多いなあ、、。弔事の時は、おにぎりより巻き寿司の方が多かった気もする。昔のお葬式とか法事の時。でも今って通夜振る舞いもたいていは葬儀ホールのお座敷かなにかで、仕出しのものが多いし、中身まで気にしてなかったな。

おにぎりの形の話で、おいなりさんの事も思い出した。いなり寿司の形。こっちは逆なんだよね、不思議なことに。関東が俵型で関西は三角形。この写真のは私が以前築地で買ってきたおいなりさん。もちろん俵型。まあ、こっちの方がパックとかに入れやすい形だよね。たぶん関西でも売ってるお稲荷さんは、今では俵型の方が多いのかも。最近は実家に帰ってもじっくりスーパーやコンビニを見てないんで、今度また確かめないと、、だけど。

実家の母が作ってくれるおいなりさんはずっと三角形だった。こんな形。(この画像はよそからお借りしてきました。)そして、関西だと一応いなり寿司にも具が入ってて、母の作ってくれるいなり寿司には、人参とか蓮根なんかの具が入ってた。関東のいなり寿司には、もともと具が入ってないのが普通だったみたい。そして、味の濃い揚げさんに白い寿司飯をつめただけのがデフォルトだったみたい。最近は具のあるのも増えてきたみたいだけど。

ちなみに、根津の三花というお店のいなり寿司を一度だけ食べたことあるんだけど、ここのいなり寿司は典型的な江戸の下町のいなり寿司の味だった。かなり味の濃い油揚げのなかに、プレーンの酢飯がたっぷり入っていた。正直私の好みからはちょっとはずれるかな、、って思った。これはこれで好きな人には美味しいんだろうけど、やっぱりいなり寿司は実家の母の味が好きだから、あまり味が濃すぎない方がいいし、やっぱり何か具が入っててほしいなあって思う。味の好みって自分の育った環境に影響されるよね。ごちそうさんにもいつかいなり寿司なんてでてこないのかな。(三花さんは今は休業中らしい。)
今週のごちそうさんに出てきた“魚島季節”も知らなかった。春に瀬戸内海でたくさん鯛がとれる時期、親戚などに挨拶で鯛を配るという習慣。そういうのがあったんだなあ。私の印象では、関東より関西の方がよく鯛を食べる気がする。関東は鯛よりマグロ好きな気がするなあ。
杏ちゃんが嫁いだ西門家は、船場のおうちみたいで、キムラ緑子さんの話す船場言葉が心地良い。私の母方の祖父の家は大正時代までずっと船場だったので、ちょうどこのドラマの時代、おじいちゃんがこの近所で生きてたんだなあ、、なんて思ったりする。
キムラ緑子さんのいけずが、なかなかきついなあ、、って思いつつ見てるんだけど、どこかできっと和解するんだろうと信じてる。そうじゃないとつらいもんねえ。キムラ緑子さんってちょうど私と同年代。彼女は同志社でお芝居していて、私ちょうどその頃何度か同志社までお芝居見に行ってたので、きっとキムラ緑子さんの芝居も見てるはずなんだよねえ。あの頃いろんな場所で芝居を見た人たちが、今活躍してるっていうのがなんだかちょっと嬉しいな。