帰省


日曜日の夕方、新幹線に乗って大阪に向かった。とりあえず、車中でビール。気合いを入れねば。月〜火の二日間も有休をいただいてしまった。でもそのおかげでいろんな事が可能。二日間にあれもこれもと予定をいっぱい入れてしまったがこなせるかな、とちょっと不安もあった。やれるまでやるしかないんだけどね。

日曜の夜、実家に着いてから軽めの晩ご飯。マグロとアボガドに、小松菜の炊いたん。母とは予定をあれこれ打ち合わせ。父がいない平和な夜。母とはついついいろいろおしゃべり。まあかなりの割合で、母の愚痴を聞く係なんだけど。今は家に一人だから、私が帰った時くらいいろいろ聞いてあげないとね。

月曜の朝。父が入所している老健へ朝9時半に行った。まずは、老健の院長先生(60代くらい?の女医さん。ビシっとした雰囲気の、仕事できるオーラのある方で、私は結構この方が好き。)と、相談員の方と一緒に面談。院長先生には、“老健はずっといる場所じゃないんだから、この三ヶ月のうちにしっかり特養を探しなさい!”とビシっと言われた。“今お母様が倒れたらどうするの?たちまち立ちゆかなくなるでしょ。とにかくお父様の落ち着ける場所を一刻も早く探しなさい。特養の話が来たら、すぐ受けてくださいね。あそこは遠いだのここは個室じゃ無いの、料金がどうのとか贅沢を言っていられる状況じゃないのよ!!”とビシビシ厳しいお言葉。ただ、その後“じゃあ私は予定があるので、これで。”と院長先生が去った後、相談員の方が“まあ院長はああ言っていますが、制度上は、三ヶ月入所、一旦退所して数日在宅、その後ショートステイをはさんで、また数日在宅。それから再入所という事は可能なので。そういう方法で一年くらいここにいらっしゃる方もいるので。行き先も無い人を急に出て行ってくれとは言いませんよ”とフォローしてくれた。“でもまあ、なるべくこの三ヶ月で行き先が見つかるといいですね。”とやんわり。どうしても決まらなかったら、老健に一応は置いてくれるかもしれないけど、とにかく真剣に早く行き先を探せって事なのね。う〜む。プレッシャー。三ヶ月なんて正直すぐだよねえ。
面談の後、父を迎えに行き、一旦退所させた。そして、その足で母と一緒に父をかかりつけの病院に連れて行った。診察は相変わらずずいぶん待たされるんだけど、父も頑張っておとなしく待っていた。診察は、でも丁寧にしていただいて。先に面会した老健の院長先生は、ここの病院で25年も働いておられた方なので、主治医の先生ともよく知ってる間柄のようで。「老健ではI先生が診て下さってるんですね。元気の良い先生でしょ。」と笑っておられた。元気が良いというか、びしばし怖いんだけど、確かに元気が良いという表現は当たり障りなくていいね。笑
病院の診察が終わった後、今度はその病院のすぐ横にある特養へ。母が申し込みをしてあって、そこのケアマネさんが老健まで面接に来て下さった特養。私は初めてなので、父も含め三人で見学した。なかなか環境も良いし、部屋も広いし、ゆったりした良い特養なんだけど、それだけに希望者も多いみたいで。面接には来てくれたものの、まだまだ順番がすぐには回ってきそうも無い感じだ。ここに入れたら言うことないのになあ。
特養見学の後、帰宅して、遅い昼ご飯。そして私は、先日せっかく声をかけてもらったのに、母が「個室じゃないから、、。」と断った特養に一人で訪問。施設の責任者の方にお会いした。この前お断りしてしまって申し訳ないけれど、今本当に行き先がなくて困っているので、なんとかまた空きが出たら声をかけてほしいとお願いしてみた。どうだかなあ。待機者400人という施設だし。なかなか厳しいかも。
その後、今度はケアマネさんを訪問。いろいろとお話する。やっぱり早めに受け入れ先を見つけないと、母の方が疲れとストレスでまいっちゃうかも、、と言われる。そうだよね。後がないんだけど。そうは言っても、どこも待機者がいっぱいでどうすればいいのかな。
夜はせっかくの父の帰宅なので、父が好きなすき焼きにした。母が買うのはいつもスーパーのお手頃価格肉なのに、さすがに今回は、お肉屋さんでちょっと良い肉を買ってきたみたいで、なかなか美味しかった。年寄りだから量はそんなにいらないしね。父はとても喜んでいた。そして、スポーツニュースではタイガースの活躍ぶりを見て超ご機嫌。

翌日は、朝9時に父を近所の歯医者さんに車いすで連れて行った。東京で私が通ってる医者はどこも靴のままOKなんだけど、ここは久しぶりにスリッパに履き替えなくちゃいけないタイプのお医者さんで、ちょっと大変だった。玄関口から診察フロアーに上がるのに結構な段差があるし。でもそこは看護師さんが手伝ってくれて。とても親切でありがたかった。診察台まで連れて行ったら、座らせたりするのはお医者様が手伝ってくれたし。両親がずっとかかりつけでお気に入りなのもわかる優しい歯医者さん。父の口内チェックとクリーニングをして下さったんだけど、意外と口の中がきれいだそうで。老健の介護の方が気をつけて下さってるし、そこでも歯医者さんにかかっているので、ちゃんときれいに保ててるんだと思うとちょっと嬉しかった。口内から細菌が入って肺炎になってしまったりするしね。口の中はきれいにしておかなくては。
父を歯医者さんから連れ帰り、その後、母と二人で小規模多機能型居宅介護施設の見学に行く。ここは特養も併設しており、小規模多機能型居宅介護のスペースにロングステイしながら、特養の空き待ちをする事が可能らしく。小さな施設なんだけれど、こじんまりしていて、ハード面も新しくて快適そう。ここはなかなかいいかも、、と思ったけれど、やはり小規模の方でも待ちが必要なようだ。その同じグループで別の場所にある有料老人ホームも見せていただいたのだけれど、有料老人ホームまで考えるとまあ可能性は広がるかな、、と思った。特養待ちの間、有料老人ホームを利用する人もよくいらっしゃるので。どうしても今の老健を出なくちゃならない時はそこまで広げて考えないと仕方ないな。有料老人ホームは山のようにあり、料金もピンキリ。一時金もすごい高額なものから、家賃2ヶ月分くらいのものまで。いろいろ有る。そこを全部考え合わせて場所を探すとなると、、大変だな。
母と帰宅し、昼ご飯を食べた後は、父の入浴介助。来る前に、東京の100均で、旦那が「こんなの売ってたよ〜。」と買ってきてくれた介護用エプロンをつけてみた。入浴介助に最適、と書いてあったので。使ってみてなかなかのすぐれものにビックリ。100均、あなどれんわ。入浴介助は本当、ひとりでは結構きつい。母にも手伝ってもらって、二人がかりで父を入浴させた。でも、久々の家の風呂が、父はとても気持ちよかったようで。ま、喜んでくれたからいいか、、。私は丸二日のいろんな介助でちょっと腰痛が出そうだったけど。ほんと、介護職の皆さんのおかげでどれだけ助かっているか。ありがたいことだとしみじみ実感する。

なんだかんだ、あれやこれやの用事をバタバタとすませ、夕方の新幹線に乗ってほっと一息。ほんま疲れたわ。新大阪駅で買ったチューハイと豚まんでひとりお疲れ様会。あ〜。しみるわ〜。豚まんも本当美味しい。他人様ににおいで迷惑がかかる?と慌てて京都駅までに食べようとしたけど、京都駅から乗ってきた、通路はさんで隣のお姉さん。スーツ姿で出張帰り風だったけど、やっぱり551の豚まんを食べていた。よかった。
火曜の夜は、父が久々のナイターを家で見てるので、なんとか阪神が勝ってくれますようにとお祈りしていた。お友達がFace Bookで勝ってるよ〜!と教えてくれて私もホッとした。途中で追いつかれたけど、また突き放して見事な勝利だったようで。良かった。勝利の神様が味方してくれて、一時帰宅中の父を励ましてくれたんだと思う。タイガースと、タイガースを応援しているお友達、勝利の神様、みんなありがとうございます!