逢沢りく

逢沢りく 上

逢沢りく 上

お友達のNみんさんが貸してくれた漫画、『逢沢りく』。読み始めたら止まらなくて、一気に読んでしまった。あの『猫村さん』の作者、ほしよりこが描いた漫画。独特の、鉛筆画、みたいなタッチがこのストーリーにぴったりだった。
漫画のストーリーは、こんな感じ。

りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。
美しい彼女は、蛇口をひねるように、嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――
きょうの猫村さん』で老若男女の心を鷲掴みにしたほしよりこの、傑作長編コミック! (上巻)
関西の親戚の家に預けられたりくを襲う“あたたかな”試練の数々とは?
「い〜っやっ! ちょっと! めっちゃくちゃベッピンやないの〜っ!」
「あんためっちゃ目立ってるし!」
関西弁ワールドに翻弄され、「私は絶対になじまない」と心に誓うりく。
どうなるりく? そしてママとパパは……?
笑って笑って最後に涙する感動作誕生! (下巻)

最初、逢沢りくのお母さんや逢沢りくが、関西弁や関西人を異様なほど嫌ってる表現が出てきた時に、ちょっとカチンときたんだけど(東京にはそういう人が結構本当にいたりするし)、でも関西の親戚の家に行ってからのやり取りがもう面白くて笑えて。大叔母さんの大阪弁。そこまでベタ過ぎる大阪弁、いくら年寄りでもしゃべってへんで、、と思いつつ。ボケと突っ込みや、日常の会話のトーンが、すごいわかる。サスペンス見ながらのやり取りもすごく「そうそう、ほんまにこんな会話有るわ〜。」と思える内容がおかしくて。
大おばさんの、りくの連れて行った小鳥についてのコメントがめっちゃ笑えた。「時ちゃんが退院したら 丸焼きにしてお祝いのお膳に出したげよ、と思てんねんよ」「ブラックジョークやんか〜」「きつう突っ込んでくれんと むちゃくちゃつらいわ〜」って。おばちゃん、ぼけるにしてもギャグきつすぎるって。でも、こういうノリのおばちゃんいてるよなあ、、って思うと。笑える。
東京人の中でもシュッとしたクールなりくちゃんが、こんな世界にほりこまれたら、、そりゃつらいでしょ。漫画に描かれている以上に、もっとめちゃめちゃつらいんとちゃう??と思ってしまった。でも、ドキドキしつつ、笑いつつ、読み進むうちにすごくじ〜んとなって、、思わず涙がこぼれた。やっぱりほしよりこってすごいわ。機会があったらぜひ読んでみてほしいな。すごくおすすめ。