テレビ朝日では、10日〜11日と二夜連続で『
砂の器』のドラマをやっていた。『
砂の器』は、中学生の時、夢中になって読んだ懐かしい作品。あの頃、ちょっと背伸びして、
松本清張作品を読むのが大好きだった。『
ゼロの焦点』とか『点と線』とか。その中でも、『
砂の器』は何度も読み返した大好きな作品。すごく哀しくて、、。
ドラマはチラッと見たけれど、、やっぱり『
砂の器』の映像化作品であの松竹の映画を越える作品はないなあ、、といつも思う。何度もドラマ化されてる『
砂の器』だけど、原作の哀しさを伝えて、それを美しい映像にしたあの映画は素晴らしかった。それに、やはり、何故ああやって犯人が父とさすらわなければならなかったのか、何故、あの親切な駐在さんを、顔がわからなくなるほどに残酷な殺し方をしなければならなかったのか、その理由が、あの病気だった、というのでなければ、
松本清張の言いたかった哀しみが伝わらないと思う。何一つ悪いことをしなかったのに、いわれのない差別のためにさすらわなければならなかった不条理が、今ドラマ化しても伝わらないよなあ、、と思ったり。
なんだか久しぶりに昔の映画が見てみたくなった。