ドキュメント72時間

NHKのドキュメンタリー番組、“ドキュメント72時間”ってすごく面白い。毎回、日本の様々な現場で3日間(72時間)カメラを回し、そこで起きる出来事を記録する番組。いつも結構切り口が新鮮で、へ〜って思うんだよね。もちろん、テーマによっては、イマイチの時もあるけど、だいたいはすごく面白い。
「消費増税!24時間ディスカウントストア」「スカイツリーのふもとで」「上野公園・満開の桜の下には」「大都会・真夜中の大衆食堂」というような、最近の切り口もすごく私のツボだった。消費増税になる直前の3月末から、増税になった瞬間の4月1日まで、ドンキホーテで買い物する人たちの様子やお店の様子っていうのも面白かったな。ドンキホーテって噂には聞いてたけど、今、やたら外国人の人たちが買い物に来ていたりするのねえ。外国人率高かった。それもいろんな国の人たち。たぶんガイドブックなんかで、お手軽に買い物しやすい場所として紹介されてるんだろうね。31日は、増税前に買いだめする人で、レジはすごい行列になっていた。そういえば、私も31日に、買い忘れの物を買いにドラッグストアに行ったら、見た事もない長い行列に唖然としたんだったっけ、、。
スカイツリーのふもとで」は、3月の20日頃、スカイツリーの下のところで定点観測していた。いろんな所からいろんな人がいっぱい観光に来てるんだなあってしみじみ。地元の若い子たちが、この春卒業する前にとなんとなく集まって、なんとなくスカイツリーのそばまでぶらぶら散歩しに来てたのも印象的だった。「毎日見てるから、上ったりしないですよ〜。」って言ってたけど、でもスカイツリーの周りってきれいに整備されてるし夜でも明るいからなんとなく散歩に来るっていうの、すごくわかる。私も、毎日見てるし、地元だから上ってみようっていう気にはそんなにならないんだけど、なんかあの周りをぶらぶら散歩したくなるんだよね。遠くからでもよく見えるスカイツリーは、良い目印になるし。なんか、なじみの場所でほっとする、、って感覚かも。
「上野公園・満開の桜の下には」は、なじみの場所、上野公園のお花見の頃の様子を見つつ、「そうそう、あの日急に雨降ったんだよね〜。」なんて思い出しつつ楽しめた。「大都会・真夜中の大衆食堂」は、鶯谷の24時間営業の大衆食堂の様子を3日間取材してたんだけど、これもすごく面白かった。さすが、鶯谷ならではな感じで。あのやや、怪しい街の雰囲気をよく映し出してて、すごくこの大衆食堂に行きたくなっちゃった。風俗系のおばさんもいっぱいご飯食べに来てて。他の街に比べて、また独特なんだよね。年齢層も高めだったりして。鶯谷や入谷あたりって面白いなあって思う。私は、どっちかというと、こういう東京の東側の下町の方が性に合うかなって思ったり。
ドキュメント72時間は、今までにもすごく印象深い回がいろいろあるんだけど。中でも、「大阪・西成、貸しロッカーブルース」が、一番印象に残ってるかも。結構いろいろじ〜んときた。しみじみ考えさせられた。取材場所は、大阪・あいりん地区。毎日、数千の人たちが日雇い労働をしながら暮らす土地で、欠かせないものが「月貸しロッカー」。寝泊まりするのがやっとという狭い簡易宿泊所で暮らす人や、いわゆるホームレスの人が多く、貴重品を置く場所はこの月貸しロッカー一つぶんがあるだけ。そのひとつひとつのロッカーにそれぞれの人生が詰まっている。クラシックのCDコレクションを預けてる人や、もう使わなくなった大工道具を預けてる人や、すでに無効になってる雇用保健証を預けてる人も。みんな、それぞれ自分の人生の大事な一部分を、最後に大事なものとして預けてるんだなあ、、。私も、もし同じ境遇になったら、何を預けるだろう。最後までどうしても捨てられないものって何かな、、なんてね。しみじみ考えてしまった。いろんな人が、それぞれいろんな事情を抱えて生きてるんだよなあ、、。