中国学の散歩道

中国学の散歩道―独り読む中国学入門 (研文選書)

中国学の散歩道―独り読む中国学入門 (研文選書)

国学の散歩道〜独り読む中国学入門、というタイトルに惹かれて読んでみた。大阪大学名誉教授の加地伸行先生が、いろんなところに書かれた文章を集めたエッセイ的な内容で、興味深く読むことができた。
諸葛孔明について、詳しく描かれているところも興味深かったし。赤穂浪士の話も面白かった。不遇の時代に、赤穂藩に身を寄せていた山鹿素行から学んだ孫子の兵法が、討ち入りの作戦に影響を与えているんじゃないか、という話。とても興味深かった。
漢詩の味わい方についての方法についてのお考えも興味深かったし、学会に来ては「それで貴方の研究している人と老子とではどちらが偉いと思われますか?」と質問しまくる素人さんの話もなんだか面白かった。
一口に中国学と言ってもいろんな専門的な立場もあるし、いろんな見方があるし。奥が深いんだなあ。中国の事も、知っているようで全然知らない私。もっといろいろ知りたいな、ただ知る、という事がとても楽しいな、、って。しみじみ思う。