奥様は名探偵〜パディントン発4時50分〜

アガサ・クリスティー 奥さまは名探偵~パディトン発4時50分~ [DVD]

アガサ・クリスティー 奥さまは名探偵~パディトン発4時50分~ [DVD]

TSUTAYAで旦那が発見して借りてきてくれたDVD『奥様は名探偵〜パディントン発4時50分』を見た。そうこれはあのクリスティの超有名作品、ミスマープルが登場するあの『パディントン発4時50分』を、舞台を現代フランスに置き換えて作られた作品。フランス語のタイトルは、“Le Crime est notre Affaire”と、全然パディントン発とか出てこない。ま、そうだよね、パディントンってイギリスの駅だし。でも、たぶん日本の視聴者には“パディントン発4時50分”が超有名なので、そっちをサブタイトルに入れておいたら興味を持ってもらえるだろうなあと思ったみたい。
フランス版アガサクリスティと言えば、この映画主演のカトリーヌ・フロとアンドレ・デュソリエが同じく夫婦で主演の“奥様は名探偵”シリーズ第一弾、“親指のうずき”のフランス版がとっても面白かったので、この作品もきっと面白いに違いないと思って見てみた。
ストーリーはこんな感じ。

夜行列車に乗ったベレスフォード大佐の叔母のバベットは、ベレスフォード夫妻の家に向かう。夜、車中でふと目を覚ましたバベットは、併走する別の列車で起きた殺人事件を目撃する。バベットは車掌に伝えるが、夢を見て寝ぼけていたのだろうと相手にされない。翌日、プリュダンスに出迎えられ列車から降りると、バペットは開口一番、犯罪を目撃したと伝える。しかし、新聞に事件の記事の掲載は見当たらない。退屈な毎日に飽きて刺激を求めていたプリュダンスは、犯罪捜査に心が躍り始めるのだった。

そう、結構はしょってるけど、中身はクリスティ原作にある程度忠実。おばさんから、併走する電車の中で起きた殺人事件を見た!と聞いたベレスフォード夫人。ミスマープルだと知り合いのスーパー家政婦に潜入調査を依頼するんだけど、こっちは自分で家政婦にばけてもぐりこんじゃう。カトリーヌ・フロって大好きな女優さんなんだけど、この作品でもその魅力満載。原作よりかなりコメディ色を強くして、ついつい笑いながら楽しめる、そんな作品に仕上がっていた。とても面白かった。またカトリーヌ・フロでクリスティ作品を映画化してくれないかな。実現すると嬉しい。ただ、この作品。日本では劇場未公開だった。こんな面白い作品なのになぜ?今はフランス映画っていまいちはやらないのかなあ。